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GROUP STUDY EXCHANGE ROTARY DISTRICT 2650

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GSEご報告案内

アメリカ・ウエストバージニアにて

三樹志穂(株式会社メイクウェイスタディセンター)

こんにちは。それでは、ご報告申し上げます。

この約1ヶ月間、GSE研修を通して、いろんな方に会い、いろんな経験をさせて頂きました。

私のGSE研修のテーマは、EQがどのように幼稚園や小学校で取り入れられて指導されているかを学ぶことでした。

ご存知かもしれませんが、EQは心の知能指数のことを言います。アメリカでは幼稚園・小学校で取り入れられていると伺っていましたが、実際はまだそんなに知られておらず、EQと言っても説明をしないと分かってもらえませんでした。

学校でEQを取り入れて指導しているところは見られませんでしたが、いろんな方と出会って、やはりEQを高めることは大事だと感じました。

人は、常に誰かと関わって生きていきます。家庭で言えばお父さんやお母さん、学校に行けばお友達、会社に行けば同僚や上司など、いろんな人と関わって生きています。つまり、自分だけの感情だけで生きようとすれば、他とぶつかり問題が起こります。ですが、自分の感情と他の人の感情を知ることによって、また自分の感情をコントロールすることによって、問題が起こらないように、または問題を最小限にすることができます。EQを高めることは、コミュニケーション能力も高めることにも通じると思いました。

ホストファミリーの一人に、とても冗談好きで、いろんな人と話すのが大好きな方がいらっしゃいました。彼はいつも朝にお友達と散歩をしながら、今世界で起こっていることや政治のこと、いろんなことを話して、情報収集するそうです。

アーミッシュの街にも連れて行って頂きましたが、どちらかと言えば閉鎖的なアーミッシュの人たちとも、とても仲良しです。なぜ、お友達になれたか質問しました。そして、答えは、彼が彼らを知ろうとし、自分たちのことを伝えたから、信頼関係が築けたのだとおっしゃっていました。「分かろうとすること、伝えようとすること、そして尊重し合い、認め合うこと」が、とても大事だということを教わりました。

これらを通して、EQを高めることが大切だと、改めて感じました。もっと、EQのことを深めて、こどもたちが伸び伸び、楽しく学べる環境を作っていきたいと思います。

文化の違いにも少しふれておきたいと思います。

この写真は、ある中学校に見学しに行った時の写真です。この日は、授業はなく、癌患者の人たちを支援するため、生徒と先生でお店を出して募金を集めていました。

楽しみながら、人の役に立てるなんて、とてもいいと思いました。日本でも学校単位で、こんなことができると素晴らしいですね。

この女の子は、日本に興味を持っており、ネットで日本語やひらがなカタカナを学んでいました。とても話が盛り上がり、国際交流がここでもできて嬉しかったです。

ホストファミリーのことについても、少しご紹介させていただきます。はじめにホームステイさせていただいたところは、お父さんがアメリカ人、お母さんが日本人の方でした。お母さんは、地元の高校でスペイン語を教えておられました。なぜ、日本人がアメリカでスペイン語をと思いましたが、それが普通に受け入れられていました。

日本人なら、スペイン語を教わるならネイティブの人からと思うかもしれませんね。固定概念にとらわれないということを学んだ気がします。

次にホームステイさせていただいたのは、あるロータリーの方のお母さんのところでした。年は70歳を超えられていると思いますが、自分で運転もし、パソコンでメールもし、とても若いおばあちゃんでした。年を取っても、何でも自分でできるのだということを見せていただきました。

モーガンタウンというところでホームステイさせていただいたのは、先ほど紹介させていただいたEQの高いお父さんと幼稚園の先生だったお母さんです。とても素敵なお二人で、お母さんとは教育のことについて、いろいろとお話をさせていただきました。

一番はじめのホームステイ先の方とも教育についてお話したのですが、共通だったことは「親が子供に関心がないところは、こども自身が自分に関心を持たない」ということでした。自分に関心がないということは、勉強しなくても、何をしなくてもいいと投げやりになってしまい、生きることに一生懸命になれないそうです。

この問題は、日本も共通していると思いました。過保護はいけませんが、温かく見守りながら、やる気を起こさせる、安心して挑戦できる環境を整えるのが親の役割なのではないかということを感じました。

次は、地区大会の時にお世話になったホストファミリー、年齢だけでいえば、私から見れば、おじいちゃん、おばあちゃんですが、とても元気で、おばあちゃんはしわがほとんどなく、とてもきれいな方でした。

農家で育った彼女は、ご両親から自分たちで、何でも作り、それを使って料理をし、食べる。自然の恵みに感謝し、自然と共に生きることを学ばせていただきました。

次は、スペンサーという町で、訪れた町の中で一番小さい町でした。そこで、お世話になったのは、お父さんは会計士、お母さんは高校の先生というご夫婦でした。

お母さんは、とても明るく元気な方で、お父さんは、干渉はしないけれど、ここというところは抑える方で、不思議と信頼されている、何でもできそうな気がするという気持ちを与えてくれました。とても居心地がよく、自尊心が芽生えるというのは、こういうことをいうんだろうかと思いました。

ホストファミリーの皆さん、本当にありがとうございました。温かく受け入れて下さって、またいろんなお話を聞かせて下さって、アメリカにもたくさんの自分の家族が居る、帰る場所があると思うと嬉しく、人生がまたさらに豊かになりました。感謝いたします。

この研修を通して、他の国の教育機関、文化等たくさんのことを学ばせて頂きました。その中で、心に残っている言葉があります。

あるロータリーの方が、「言葉や文化、国は違うけれど、人は同じ」とおっしゃっていました。文化や国が違うと、それぞれ特徴はありますが、基本的な「心」、人を思いやる気持ちなどは同じなのだと改めて気付かされました。教育が抱えている問題も似たことが多く、国が違っても求めているものは同じなのかもしれません。

この機会を頂き、本当にありがとうございました。この経験を生かし、地域、社会へとさらに役立っていきたいと思います。

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